英心うえの塾のブログ

【2025年度 福井県立高校入試】理科の出題傾向と注目問題を徹底分析!

こんにちは、英心うえの塾の高間です。
中学生の理科の集団授業を担当しています。

今回は、2025年度福井県立高校入試の《理科》について、全体の出題傾向や注目すべき問題をピックアップしながら、これからの学習に活かせる視点をお届けしたいと思います。

特に、「知識を活用して考える力」が問われる良問がいくつか見られた今年の入試。
その中でも私が注目したのが、大問2(5)の生物分野の出題でした。本文の後半では、その問題を詳しくご紹介します。

総評|全体として取り組みやすい構成。思考力よりも基礎力重視の傾向に

今年の理科の入試問題は、全体として基礎知識をベースにした構成となっており、比較的取り組みやすい内容でした。

最近では探究型の授業が増えており、思考力や判断力を求める出題も多くなってきましたが、今年に限っては「覚えるべきことをしっかり押さえているか」が問われる場面が目立ちました。

記述問題も頻出の定番が出題され、計算問題も公式さえ理解していればスムーズに解ける内容が多かった印象です。

ただし、設問文が長くなる傾向は続いており、問題文の中から必要な情報を正確に読み取る力は依然として重要です。

試験概要

試験時間:60分
出題数:大問8問(分野別に構成)
配点:各大問12~13点の均等配点

 

大問1・2:基礎知識の徹底が得点のカギ(生物分野)

大問1では「動物の体のつくりとはたらき」、大問2では「遺伝」がテーマとなりました。
生物は暗記が中心となる分野ですが、確実に得点を積み重ねるためには、語句を「ただ覚える」だけでなく、図や資料と結びつけて理解しておくことが重要です。

特に、大問1で用いられた図は、令和5年度の過去問とよく似ており、過去問学習の重要性を改めて感じさせる内容でした。

福井県の入試では生物分野が得点源になりやすく、日頃から一問一答や演習プリントで基礎をしっかり固めておくことが得策です。

大問3・4:天体分野の苦手克服を

今年も地学分野から2題の出題。特に「天体」は福井県入試では毎年のように出題されており、重要単元のひとつです。

天体や地層の問題では、図や場面設定を頭の中で正しくイメージできるかが正答率に直結します。複雑な計算はありませんが、条件や状況を読み解く「想像力」が求められます。

この分野は暗記だけでは太刀打ちできません。過去問や類似問題で繰り返し演習し、図を見て「こういう場面かな?」とイメージを描く練習を重ねておくことが大切です。

大問5・6:グラフ問題にどう向き合うか(化学分野)

化学分野では例年と同様に、グラフや化学式を活用する出題が多く見られました。
今回は「イオン」が出題されなかった分、比較的解きやすい印象を持った生徒も多かったかもしれません。

ただし、グラフの構造や出題方法が年々少しずつ複雑になってきており、「グラフの読み取り力」と「設問との結びつけ」が重要です。

  • このグラフは何を示しているのか?
  • どの数値を使えばよいのか?
  • どの設問にこのグラフが関係するのか?

このような問いを常に意識しながら解く練習をしておきたいですね。

大問7・8:図と文章を整理する力が試される(物理分野)

物理では、図や実験手順をもとに考察する問題が中心でした。
特に今回の出題は、実験操作の記述や、長い問題文から情報を抜き出す場面が多く、「情報整理」と「時間配分」が大きなポイントでした。

ただし、問われている内容自体は難しいものではなく、基本的な物理法則を理解していれば十分対応可能。
重要なのは、文章の中から必要な条件や数値を見落とさず、冷静に考える力です。

情報を整理しながら考える良問:大問2(5)の遺伝の問題

ここで、特に注目したいのが 大問2(5) の遺伝の問題です。
白い花を咲かせる個体と、紫の花を咲かせる個体を交配させて、その結果から親の遺伝子型を考察する内容でした。

配点は2点と少なめですが、だからといって油断できない良問です。
なぜなら、文章中に含まれる情報量が多く、それらを正しく整理しながら、自分の頭の中で状況を再構成する力が求められるからです。

特に「表現型と遺伝子型の関係」を理解し、メンデルの法則に基づいて推論を進める力が必要でした。
これは、単なる暗記ではなく、「条件を読み取り、筋道を立てて考える力」が問われる問題だったと言えるでしょう。

まとめ|基礎力 × 過去問演習で、安定した得点をめざそう!

今年の福井県入試の理科は、全体として解きやすい構成でしたが、文章量が多く、考える過程が問われる設問も多く見られました。

見た目に圧倒されず、「情報を整理して考える力」をつけておけば、確実に得点できる内容だったと言えます。

英心うえの塾では、こうした入試傾向を踏まえて、

  • 早期からの基礎力の徹底
     → 小テストによる繰り返し定着で、確かな土台を築きます。
  • 過去問演習を活用した実践力の育成
     → 3年生の内容を早めに終わらせ、福井県の過去問・他県の類似問題に取り組みます。

を軸に、生徒一人ひとりが入試本番に自信を持って臨めるよう、今後も万全の対策を行ってまいります。

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