【福井の中学受験】昨年の福井大附属7学年編入試験の集団活動でどんなことをやったのか
英心うえの塾の中村です。
福井大附属中の編入試験では、算数と国語の試験のほかに、集団活動という時間があります。
そこではどのようなことが行われるかは非公開で、ご心配の方もいらっしゃることでしょう。
普通の塾にきいても答えてはくれません。
そこで、昨年の内容をある程度詳しくご説明しようと思います。
流れは3段階 個人活動➡小グループ➡大グループ
こんな流れです。
まず個人活動(15分程度)
ここで自分の考えをまとめます。15分で自分の考えを整理して、議論の準備をします。
続いて小グループ(5人)で一つのアイデアへと昇華させる(20分)
次に難しいのが、5人の意見を集約して、一つの意見へと作り上げることです。
これは難しそうですね。
5つの考えを一つの意見として練り上げるのですから。
一人では気づかなかったことを取り入れつつ、自分の役割を理解し、一つの意見を形成するという目的のためにチームに貢献しなければなりません。
最後は大グループ(10人)で2つの考えを組み合わせて発表(17分ぐらい)
そして、また2つの意見を合体させます。
どんどんチームが大きくなるので、その中で自分がどう立ち振る舞うか!?
かなり面白い取り組みです。
テーマは、「みんなで考えようストップ地球温暖化」
地球温暖化を止めるために、何ができるか、予め5つのアイデアが提示されました。
A~Eまでの考えを使って発表します。
5つのアイデアを検討して1つに絞っていく過程が面白いですね。
A 火力発電を風力発電や太陽光発電に変換する
利点:実現すれば二酸化炭素排出量を1年で約2000万トン減らせる
欠点:風力発電や太陽光発電が日本で発電している量の割合はわずか8%
B 火力発電を原子力発電に変換する
利点:実現すれば二酸化炭素排出量を1年で約2700万トン減らせる
欠点:東日本大震災での原子力発電所放射性物質放出により不安を感じる人もいる
C ガソリン式自動車から電気式自動車への転換
利点:実現すれば二酸化炭素排出量を1年で2000万トン減らせる
欠点:企業側にとっても消費者にとっても大きな費用がかかる
D 使わなくなった畑や田んぼを森にする
利点:実現すれば二酸化炭素を1年で約4700万トン減らせる
欠点:1本の木が育つのに、30年から50年かかるため、実現に時間を要する
E 最新技術を使って二酸化炭素を吸収する
(二酸化炭素をある物質に吸着させ、それを地下に埋める
利点:実現すれば二酸化炭素を1年で約1億トン減らせる
欠点:開発に莫大なお金がかかる
これらのアイデアを自分一人で検討して、チームで話し合いながら、どの考えを採用するかという問いの結論を出していったようです。
塾の授業の一環で取り入れてやってみたいですね。