【高校生の勉強法】数学の演習はいくつか種類があります!
英心うえの塾の中村です。
今回は、数学のお話をしたいと思います。数学を得意にするには、「とにかく解くしかない」とよく言われます。この「解く」という行為にもいくつか種類があります。自分はどんな目的で、どの種類の演習をしているのかをしっかり意識してやる必要があります。
8種類ほどあります。
(1)基本例題演習
(2)ドリル
(3)類題演習(補強)
(4)タイムトライアル
(5)総点検演習
(6)応用演習(試行訓練)
(7)良問演習
(8)過去問演習
内容は動画にもまとめてあります。
基本例題演習は、完全暗記する!
基本例題演習の目的は、解法を覚え込むための演習です。これは、解き方を完全に覚え込みましょう。題材としては、青チャートの基本例題や、サクシードの重要例題になると思います。問題を見た瞬間に着想から答えに辿り着くまで、頭の中で全て再現できるまで見直し、解き直しをしましょう。数学で「暗記」ってちょっとふさわしくないような言い回しですが、実際暗記は必要です。
教科書準拠問題集はドリルに最適な教材!
ドリルとは、解き慣れるまで徹底して行う演習です。ここに一番時間をかけるはずです。基本例題演習を土台にして、いろんな問題を解いていきます。
類題演習は、弱点補強には必須の勉強法です!
類題演習とは、苦手な類の問題に対応するために自発的に行う演習のことです。自分が補強するべき分野を見つけたら、似たような問題を見つけて徹底的に演習をしていきます。塾でプリントをもらったり、自分が持っている参考書で類題を見つけて徹底演習をします。これは「自発的に」やることに意味があります。ここを強化すれば自分はレベルアップできる!という仮説を立てて、実際にどうなったかを検証します。この習慣が数学の力を上げていきます。
時間内に解き切るタイムトライアルでテストの得点を上げる!
数学の重要な要素の一つは、時間内に解き切る力です。特に国公立大学を目指す人にとって、まずは関門になるのが、共通テストです。共通テストは典型的に時間内に解き切る力を試してきます。模擬試験はタイムトライアルの良い教材です。模試の時間も重要な勉強時間だと思って取り組みましょう。模試の後、解き直しをしてから、少し時間を短縮して、再度タイムトライアルを行うのも良いでしょう。
総点検演習は、「何を補強すべきか」を明確にするための演習!
総点検演習は、過去問に挑む前に、必要な道具を全て揃える目的の演習です。戦いに行く前に、完全武装するという意味合いがあります。よく使われるのが、旺文社の基礎問題精講シリーズや、河合出版の重要事項完全習得編シリーズです。特別な教材がなくても総点検演習はできます。
例えば、教科書準拠問題集の*印を制覇するなどです。これは解くだけでなく、問題を読んで解法を頭に描いて、解答を見てどんどん進めることもあります。詰まったものだけ、解答を熟読して解き直すというようにやればペースが良くなります。
旺文社の基礎問題精講を使う場合、総点検が目的なら、「例題」だけをどんどん進めます。この総点検は早期完了がポイントです。
応用演習は、定期テスト前などにやると効果的!
応用演習は基礎に自信がついた時にやりましょう。教科書準拠が終わった段階で、もう少し応用をやろうということで、青チャートなどを出してきます。青チャートにはエクササイズという問題があります。数学を本当に得意にしたい人は、教科書準拠を早期に仕上げて、テスト前にエクササイズに挑戦すると良いでしょう。
良問演習は、1題で多くのことを学べる最もコスパがいい演習!
数学には良問演習という勉強法があります。予備校の先生が、この問題は学ぶことが多い!思考力がつく!と言いながら、問題を厳選して作られた問題集を使います。東進ブックスの「典型問題シリーズ」や河合出版の「プラチカシリーズ」などはよく使われます。良問なので、何度も何度も解き直しをして、着想や考え方を人に説明できるぐらい習熟しましょう。この勉強をしている時が最も充実感があるし、楽しいと思います。
過去問演習は最も過酷だが絶対に必要な演習!
過去問には、良問はもちろん、良問とは言えない問題、ことによると悪問もあるかもしれません。人によっては、結構苦戦することもあるでしょう。しかし、自分が受験する大学の過去問は対策として絶対に必要な勉強です。受験学年の9月からはどんどん取り組みましょう。共通テストについても数年ですが過去問はあります。時間を測ってやりましょう。課題がたくさん出るはずです。一つ一つ潰すつもりで取り組んでいきましょう。
数学の演習といっても、目的別にいろんな種類があります。
今自分が何を優先すべきなのか、考えて、戦略的な勉強をしてください。