【福井の高校受験】中学3年生:学力診断テスト理科6年分を分析!教科書と過去問で得点を伸ばす勉強法
英心うえの塾の中村です。
学力診断テストに向けて、今回は理科の勉強法です。「範囲が広くて何から手をつければいいかわからない」「用語は覚えたのに問題が解けない」「計算や記述で点を落としてしまう」。そんな人もいるのではないでしょうか。
そこで、令和2年度から令和7年度まで、6年分の理科の問題を確認しました。全48大問の内容を整理し、採点基準や出題のねらいも確認しました。
ただ覚えるだけでも、ただ問題を解くだけでも、もったいない。読み方・覚え方・解き方を少し工夫して、理科を得点につなげていきましょう。
中3生向け・無料ダウンロード
学診理科、何からやる?
6年分の出題MAPをプレゼント!
「どの単元が、何年度に出た?」がわかる分析表と、今日からの勉強の進め方を全3ページにまとめました。
- 単元×年度の出題表:生物・地学・化学・物理を一覧で確認。
- 大問番号付き:苦手な単元の行を見て、練習する過去問を選べる。
- 次にやることがわかる:分野別の対策と、目標点に近づく勉強の手順を掲載。
苦手な単元をひとつ見つけて、今日の勉強を決めてみよう!
令和2〜7年度の出題を整理した資料です。今年の出題範囲は、学校配布の範囲表で確認してください。
1.6年分を分析すると、出題の「枠組み」は安定している
今回確認した6年間は、すべて大問8題。主な内容で整理すると、生物・地学・化学・物理から、それぞれ2題ずつ出題されていました。
| 大問 | 中心となる分野 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 1・2 | 生物 | 植物、細胞、生殖・遺伝、動物や人体のつくりとはたらき |
| 3・4 | 地学 | 地震、地層・岩石、天気・気象 |
| 5・6 | 化学 | 物質の性質、化学変化、水溶液・イオン・電池 |
| 7・8 | 物理 | 光・音・力、電流・電圧・電力・磁界など |
さらに、令和4〜7年度の採点基準では、主分野別に合計すると各分野25点ずつでした。理科が苦手だからといって、物理や化学を丸ごと捨ててしまうのは、大きな損失になります。
※分類は各大問の中心テーマによるものです。1つの大問に別分野の知識が含まれる場合もあります。過去の構成・配点は、今年度の出題を保証するものではありません。
6年間の主な出題テーマ一覧
スマホでは表を左右にスクロールできます。
| 年度 | 生物(大問1・2) | 地学(大問3・4) | 化学(大問5・6) | 物理(大問7・8) |
|---|---|---|---|---|
| 令和2 | 植物・遺伝/刺激と反応・呼吸 | 地震・岩石/風・台風・気圧 | 化学変化・気体/電池・イオン | 電流・電力・発熱/ばね・浮力 |
| 令和3 | 光合成・生殖/消化・吸収 | 地層・岩石/天気・雲のでき方 | 溶解度・再結晶/金属・イオン・電池 | 光の反射・屈折・凸レンズ/家庭の電気・電力 |
| 令和4 | 植物・遺伝/動物の分類・進化 | 地震・プレート/日本の天気 | 状態変化・蒸留/水溶液・中和・電気分解 | 音・刺激と反応/電流と磁界・ばね |
| 令和5 | 植物・細胞分裂/消化・だ液の実験 | 岩石・化石/湿度・前線 | 酸化・還元/電池・金属のイオンへのなりやすさ | 光・密度・圧力/電流による発熱 |
| 令和6 | 光合成・呼吸・蒸散/人体・血液循環 | 地層・岩石・化石/気象観測・天気図 | 燃焼・質量保存/酸・アルカリ・中和 | ばね・力/電流・電圧・回路 |
| 令和7 | 植物・遺伝/刺激と反応 | 地震/天気図・海陸風 | 溶解度・再結晶/ダニエル電池 | 凸レンズ/電流と磁界・回路 |
天気・気象や電気関係は、6年間すべてで出題されています。ただし、「電気が出る」とわかっても、電力を問われるのか、回路なのか、磁界なのかは違います。
分野の枠組みは安定している。でも、問われる単元や組み合わせは変わる。だから「去年出たから今年はやらなくていい」と決めつけず、出題範囲をひと通り仕上げることが大切です。
2.学診理科は「用語を覚えたら終わり」ではない
実際の問題には、実験や観察、生徒同士の会話、調べ学習の記録が数多く登場します。その中で、知識を使って考える必要があります。
| 求められる力 | 6年分の問題に見られる例 | 練習すること |
|---|---|---|
| 実験条件を比較する | だ液の実験で比較する試験管を選ぶ(令和5・大問2) | 変える条件と、そろえる条件を分ける |
| 図表から数量を読み取る | 蒸散量を比較する(令和6・大問1)、地震の波の速さを求める(令和7・大問3) | 何を表す数値か確かめ、差・比・単位を整理する |
| 理由を説明する | 水溶液の色の変化をイオンで説明する(令和5・大問6) | 「原因→変化・結果」を言葉でつなぐ |
| 図で表す | 光の道筋の作図(令和3・大問7)、回路図(令和6・大問8) | 解答を眺めず、自分の手でかく |
令和3年度の「出題のねらい」でも、基礎的な知識・技能に加えて、観察・実験に基づく思考力・判断力・表現力を見ることが示されています。
難しそうな文章が出てきても、使う知識まで特別とは限りません。「何を調べる実験?」「何を変えた?」「どの結果を比べる?」と整理してみてください。
3.まず、教科書をちゃんと読もう
ここは、ぜひ強く伝えたいところです。みんな、教科書を読まなさすぎるんです。
「教科書を読めばわかる人って、すごいですよね」と言う人がいます。でも、そう言う前に、そのページを図や説明も含めて、ちゃんと読んでみたでしょうか。
生徒に「まず、ここを読んでみて」と伝えると、「先生、わかりました」と戻ってくることがあります。説明を聞かないと絶対にわからない、というわけではないんですね。
理科の教科書は、太字の用語だけ読むのではありません。図の矢印、写真の説明、実験の目的、操作の理由、結果からわかることまで確認します。
たとえば光合成の実験なら、「葉をアルミニウムはくでおおうのはなぜ?」「ヨウ素液で何を調べる?」「この比較から何が言える?」。こうした問いに答えながら読むと、問題につながる理解になります。
質問は「わからない隙間」を埋めるために使う
もちろん、質問は大歓迎です。ただ、「全部わかりません」で止まるより、「ここまではわかったけれど、この結果になる理由がわからない」と伝えられると、必要なところを補いやすくなります。
どこがわからないかも整理できないときは、そのまま相談して大丈夫。先生と一緒に、つまずいている場所を見つけましょう。大切なのは、説明を待つだけでなく、自分で読んで考える力も育てることです。
4.「読んで、閉じて、答えて、直す」を繰り返そう
教科書を読むことは大切です。でも、読んだだけで終わらないようにしましょう。おすすめは、短い範囲ごとに次の手順を回すことです。
- 教科書やテキストの説明を読む。
- 説明を閉じて、用語の意味を言う・問題を解く。
- 答え合わせをし、できなかった問題に印をつける。
- 教科書に戻り、不足していた知識や理解を補う。
- もう一度見ずに答え、翌日など時間を空けて確かめる。
答えを横に置いて書き写すだけでは、「自分で思い出して答えられるか」がわかりません。最初から全部覚えきる必要はないので、まずは小さくテストしてみることです。
×は、次に勉強する場所の目印です。その問題を自力で解けるようにしていきましょう。
理科が苦手な人は、教科書と、解説の丁寧な基本問題集を行き来してください。「読んでから解く」だけでなく、「解いてみたから説明の意味がわかる」ということもあります。
5.用語は「名前」だけでなく「意味」まで覚える
理科が苦手な人の答案を見ると、用語の意味があやふやなことがあります。「聞いたことがある」と「正しく使える」は別です。
たとえば入射角。これは、入射光と、境界面に垂直な線である法線との間の角です。境界面と光の間の角ではありません。図を見て「どの角?」と指させるところまで確認しましょう。
ばねの「長さ」と「のび」、物体の「質量」と「重力の大きさ」、水溶液の「溶媒」と「溶液」なども、区別できているかが大切です。
保護者の方も、難しい問題を教えようとしなくて大丈夫です。「その言葉って、どういう意味?」「図のどこ?」と聞き、教科書で一緒に確かめるだけでも、理解を確認するきっかけになります。
6.暗記と計算は、工夫して負担を減らそう
覚えにくい内容は、図や表で整理する
直列・並列回路の電流と電圧を、4つの文章で別々に覚えようとすると混乱しがちです。次のように整理すると、関係が見えやすくなります。
| 種類 | 直列回路 | 並列回路 |
|---|---|---|
| 電流 | 各部分を流れる電流が等しい | 全体の電流は、各枝を流れる電流の和 |
| 電圧 | 全体の電圧は、各抵抗にかかる電圧の和 | 各枝にかかる電圧が等しい |
並列回路は、水の流れが分かれて、また合流する様子を思い浮かべると、電流の関係をつかみやすくなります。ただし、これは理解を助ける例えです。最後は回路図と対応させて確認しましょう。
語呂合わせも、比較表も、図解も使ってかまいません。気合いだけで丸暗記するのではなく、覚えやすい形に整理することも勉強です。
計算は、意味を確認してから簡単にする
理科の計算では、「公式を忘れた」「計算を間違えた」「何を求めればいいかわからない」を分けて考えましょう。原因が違えば、直し方も違います。
たとえば圧力の基本は、圧力[Pa]=面を垂直に押す力[N]÷面積[m²]です。
問題で「100gの物体にはたらく重力を1Nとする」とされ、水平な面を物体の重さだけで押している場合には、次の形にまとめられます。
例:質量200g、接触面積50cm²なら、200÷50×100=400Pa。
これは別の法則ではなく、gからN、cm²からm²への換算をまとめた計算です。別の力で押す場合や、重力の条件が違う場合に、そのまま使ってはいけません。
濃度も同様です。質量パーセント濃度が5%なら、「溶液100gの中に溶質5g」という関係。溶液200gなら溶質10g、と比で考えられます。ただし、水200gと溶液200gは別物です。
意味を理解したうえで計算を工夫し、ミスを減らすこと。ここを大事にしてください。
7.記述問題は、採点される要素まで書く
採点基準を読むと、「だいたいわかっている」だけでは点にならない場合があるとわかります。
たとえば令和5年度の岩石の問題では、深成岩のでき方について、冷える場所と時間の両方にふれる必要がありました。同じ年度の水溶液の問題では、銅イオンが少なくなることと、色が薄くなることの両方が必要です。
令和7年度の溶解度の説明では、設問に指定された「温度」「溶解度」という語句も必要でした。数値を使うよう求められている問題なら、数値まで書く。2つのことを聞かれたら、2つとも答える。これは知識とは別に練習できる部分です。
答え合わせでは、次の3点を確認しましょう。
- 設問で指定された語句や数値を使っているか。
- 必要な原因・変化・結果がそろっているか。
- 主語や対象がはっきりし、何についての説明かわかるか。
化学式の大文字・小文字、数字の位置、単位、作図の矢印や補助線も見直します。「わかっていたのに落とした」を減らすことも、立派な得点力です。
8.「なぜ?」は大切。ただし、疑問を整理して進もう
私は理科が好きですが、勉強していると「どうしてそうなるの?」と、もっと深く知りたくなることがあります。その疑問は大切にしてほしいと思います。
ただ、中学校の学習だけですべての仕組みを説明しきれるわけではありません。高校や大学で学ぶ内容を使って、より詳しく理解できることもあります。
一方で、実験の操作の理由や、図表から説明できる関係は、試験でも問われます。ここまで「そういうもの」で済ませてはいけません。
まず、今の教科書の範囲で説明できることを理解する。その先の疑問はメモして先生に相談する。深い疑問を大切にしながら、今必要な学習も進めていきましょう。
9.本番までの勉強は「演習」と「穴埋め」を往復する
最初に、学校から配布された今年度の出題範囲を確認してください。令和8年度の理科の出題範囲は、東京書籍の1・2年が全範囲、3年が125ページ「生命の連続性」までです。学校から訂正や追加の連絡がある場合は、そちらを優先してください。
そのうえで、夏に取り組んだ内容を復習し、「まとめと完成」用のテキストなどで抜けを埋めます。すべてを完璧にしてから過去問に入るのではなく、過去問で弱点を見つけ、必要な単元に戻ることも大切です。
私が言う「復習」は、教科の知識を補充すること。「反省」は、解き方の改善を考えることです。
| 復習:知識を補う | 反省:解き方を改善する |
|---|---|
| 知らなかった用語や法則を確認する/実験の意味を読み直す/化学反応式を練習する | 表の見落としを防ぐ/単位を先に確認する/指定語句に印をつける/時間配分を変える |
たとえば70点で、目標が85点だったとします。「あと15点足りなかった」で終わらせないことです。どの問題の失点を減らせるのか、知識を補えば取れる点なのか、解き方を変えれば取れる点なのかを分けてください。
苦手単元の練習では、時間をかけて理解する。本番想定の演習では、50分で解き切る練習をする。この2つを使い分けます。
過去問の復習が一巡し、追加の演習が必要になったら、確認テストの第5回・第6回なども活用しましょう。ただし、今年度の学診の範囲と照合し、範囲外の問題は区別してください。初めて解く問題か、解いた経験がある問題かも記録しておくと、得点を正しく振り返れます。
本番を想定した勉強と、目標までの差分を埋める対策。この往復が、目標突破のカギです。
理科を、目標点を支える得点源にしよう
6年分を見てわかったのは、特定の単元だけを当てにいくより、4分野の基礎をそろえ、その知識を実験や図表の中で使えるようにすることが大切だということです。
まず教科書を読む。閉じて説明する。問題を解く。できなかったところに戻る。暗記や計算は工夫する。そして、記述や作図まで自分の手で仕上げる。
「理科は苦手だから」で終わる前に、勉強のやり方を見直してみてください。まだ、点数につなげられることはあります。
英心うえの塾では、5教科総合で成績を伸ばせるよう指導しています。学力診断テストに向けて、何を勉強するかだけでなく、どう勉強するかも一緒に考えていきましょう。
分析に用いた資料
令和2〜7年度「学力診断テスト 理科」の問題(全48大問)、令和2・4・5・6・7年度の理科採点要項、令和3年度の「出題のねらい」。出題テーマの整理と学習法の提案は英心うえの塾によるものです。配点に関する記述は、採点要項を確認できた年度に基づきます。




