【福井のプログラミング教育】AIがアプリを作る時代、子どもに必要なのは「論理」と「言語化」
こんにちは!福井市の学習塾、英心うえの塾の中村です。
「AIに話しかけるだけでアプリが作れる時代、子どもはもうプログラミングを習わなくていいの?」
もしそう思ったことがあるなら、今日の話は少し役に立つかもしれません。
私の仕事のやり方が、ここ最近で劇的に変わりました
実はここ最近、自分用の「動画編集アプリ」や、教室運営の「業務改善アプリ」、さらには「ブログ作成をサポートするアプリ」などを次々と自作しています。
といっても、昔のように黒い画面に向かって、英語のプログラム(コード)を1行ずつカタカタと手打ちしているわけではありません。
使っているのは、今IT業界で急速に主流になりつつある「ノーコード」、そしてさらに進化した「バイブコーディング(Vibe Coding)」という手法です。
バイブコーディングとは、簡単に言うと「人間はコードを1行も書かず、AIに普段の『言葉』で指示を出してアプリを作らせる手法」のことです。
「こういう画面にして」「このボタンを押したら、裏側でこういう処理をして」。
AIとチャットで対話するだけで、あっという間にアプリが形になっていきます。

感動と同時に、ふと立ち止まってしまいました
自分でやってみて、「これは本当にすごい時代になったぞ……」と感動しました。
でも同時に、私はプログラミング教室を運営していて、これから新しく「ロボッチャスクール」というロボット教室も開講しようと準備しています。だからこそ、ふと立ち止まってしまったんです。
「あれ? もしこれが主流になったら、今の子どもたちが大人になる頃には、自分でコードを書く必要なんてなくなるんじゃないか?」
「だとしたら、子どもたちは一体何を身につけておけばいいんだろう? プログラミングやロボットの教室って、もう辞めた方がいいのかな……」
正直に言うと、そんな疑問が頭をよぎりました。
スイスの名門大学の研究が、疑問にドンピシャで答えてくれた
そんなことを考えていた矢先、その疑問にまっすぐ答えてくれる研究論文に出会いました。
世界トップクラスの理系大学、スイスのチューリッヒ工科大学(ETH Zurich)の研究チームが発表した、まさにバイブコーディングに関する論文です。
研究チームは100人の学生を集め、「ソースコードを一切書かず、AIとの対話(言葉の指示)だけでアプリを作る実験」を行いました。
AIが全部コードを書いてくれるのだから、プログラミングの知識なんて関係なく、誰でも簡単に作れるはず。私も最初はそう思いました。
でも、結果はまったく逆でした。
AIとの対話だけで最も高い成果を出したのは、「プログラミング(計算機科学)の基礎知識」と「高い文章力(言語化能力)」を持っている人たちだったんです。
さらに皮肉なことに、「基礎知識がないまま、日頃からAI(ChatGPTなど)を頻繁に使っている人ほど、スコアが低い」というデータまで出たそうです。
自分でアプリを作ってみて、「なるほど!」と腑に落ちました
この論文を読んで、私が最近アプリを作りながら肌で感じていたことが、一本の線でつながりました。
バイブコーディングは直訳すると「ノリや雰囲気(バイブス)でコードを書く」という意味です。でも実際にやってみると、「なんかいい感じの動画編集アプリを作って!」という曖昧な指示では、AIは絶対に思い通りに動いてくれません。
AIを使いこなすには、次の「2つの力」が必要でした。
① やりたいことを論理的に分解して「言葉」にする力
たとえば業務改善アプリを作るときも、「誰が、どの画面で、何を入力したら、どういう条件でデータを処理して、どこに保存するか」という裏側の設計図(ロジック)が自分の頭の中にないと、AIに正確な指示が出せません。
プログラミングの基礎を知っているからこそ、自分のアイデアをAIが理解できる「論理的な言葉」に翻訳して伝えられるんです。
② AIがこっそり犯す「もっともらしい嘘(バグ)」を見抜く力
これが一番やっかいです。
AIは「一見するとキレイに動いているけれど、特定の条件になると破綻する欠陥アプリ」を平気で作ってきます。
プログラムの構造や仕組みを知らないと、「なぜ動かないのか」「どこがおかしいのか」に気づくことすらできません。基礎知識があって初めて、「ここの処理の順番がおかしいよ、直して」と的確にツッコミ(デバッグ)を入れられます。
つまり、「手作業でコードを書くこと」はAIが代わりにやってくれるようになりました。
その分、人間には**「AIという超優秀な部下に、正しい設計図を言葉で伝え、ミスを見抜いて監督する力」**が、これまで以上に求められるようになったということです。
だからこそ、プログラミングと「ロボッチャ」が最強の教材になる
ここまで考えて、私の中の迷いは完全に吹っ切れました。
「AI時代にやる意味あるのかな……」という一瞬の迷いは消えて、むしろ「これからの時代だからこそ、この場所が必要だ!」という確信に変わったんです。
これからの子どもたちが身につけるべきなのは、時代遅れになる「コードの丸暗記」ではありません。
**「仕組み(ロジック)を理解する力」と、それを「正確な言葉で組み立てる力」**です。
「ロボッチャ」ってなに?
私が準備している「ロボッチャ」は、ロボットと、パラリンピックの正式種目でもある「ボッチャ」を掛け合わせた新しいスポーツ競技です。
自分で組み立ててプログラムしたロボットを使い、的となるボールに向かって、いかに正確にボールを投げられるか。どんな作戦で勝負するか。それを競います。
現実のコートでは、物理法則がすべて
画面の中のAIと違い、現実のコートの上では物理法則がすべてです。
「プログラムの計算は完璧なはずなのに、床の摩擦やパーツの微妙な重みでボールがズレる」
「相手のボールが邪魔で、作戦を変えないといけない」
こういう、思い通りにいかない現実のトラブルが必ず起きます。
そのとき子どもたちは、自分の目でボールの軌道を観察し、「なぜ失敗したのか?」と仮説を立てます。さらにチームの仲間と「次はどうする?」と言葉を交わしながら、論理的に修正していかなければなりません。
この泥臭い試行錯誤の体験こそが、AIが出してきた「一見正しそうな間違い」を鵜呑みにせず、自分の頭で原因を突き止めて解決する「本物の問題解決力(デバッグ力)」と「言語化力」を同時に育ててくれます。
これは、画面の中でAIとチャットしているだけでは、なかなか身につかない力だと私は考えています。
まとめ:子どもたちを「AIに使われる側」ではなく「AIの指揮官」に
バイブコーディングでいくつもアプリを作ってみて、私が痛感したことがあります。
「基礎と論理と言語化力がある人にとって、AIは魔法の杖になる。でも、それがない人にとっては、ただ振り回されるだけの道具になる」
これがリアルな現実でした。
子どもたちが社会に出る頃には、バイブコーディングが当たり前の日常になっているはずです。そのときに、AIに使われる側になるのか。それとも、AIを頼もしい相棒として自在に操る「ディレクター(指揮官)」になるのか。
その分かれ道になる「論理的に考える力」「言葉で伝える力」「現実の問題を解決する力」を、これからもプログラミングとロボットを通じて、子どもたちと一緒に楽しく鍛えていきたいと思います。
P.S. ロボッチャスクール、開講準備を本格的に進めています!
迷いが吹っ切れたので、新しく始まる「ロボッチャスクール」の開講準備を本格的に進めています。
ロボット×ボッチャという、頭と手をフル回転させるめちゃくちゃ面白い競技です🤖🥌
AI時代を生き抜く「論理×言語化×現実の試行錯誤」が全部詰まった最高の場にする予定です。詳細が決まったら、またこのブログでこっそりお知らせしますね。ぜひ楽しみにしていてください!
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