英心うえの塾のブログ

【福井の高校受験】学力診断テストの英語:過去問でどう伸ばす??

こんにちは。英心うえの塾の中村です。

今回も、中学3年生の学力診断テスト対策について。今日は、英語の話をします。

英語の難しいところは、力をつけるのに時間がかかることです。単語を覚える。文法を理解する。英文を読む。聞く。書く。その積み重ねが必要なので、何か一つコツを聞けば、急にできるようになるという科目ではありません。

でも、今からできることはあります。

これまでコツコツ勉強してきた人は、その力を学診の答案で発揮できるようにする。まだ十分に取り組めていない人は、過去問から自分に足りないものを見つけ、勉強を始める。

今回は、過去問を解いたあとに、読解・リスニング・英作文をどう復習するか。そこまで具体的に書いていきます。

さらに今回は、令和5年度の「スラッシュ対訳・音読教材」も無料公開します。 本文2題、全8ページ。勉強法を読んだら、すぐに練習できるようにしました。教材の内容とダウンロードは、読解の四段階を説明したあとに載せています。

まず過去問。「実力がついてから挑もう」、では間に合わない

「もう少し英語ができるようになってから、過去問を解こう」

そう思っている人もいるでしょう。でも、まず一度やってみてください。問題の分量も、時間の厳しさも、実際に取り組んで初めて分かるからです。

用意するのは、まず令和5・6・7年度の3年分。1年分ずつ、50分を測り、リスニングも含めて取り組みます。分からないところがあっても、そのまま時間内でどこまでできるかを確かめてください。

令和7年度の問題には、放送による問題は開始20分後から行うと書かれています。練習でも、こうした指示まで合わせることが大切です。ほかの年度は、その年度の問題用紙の指示を確認しましょう。

令和7年度の構成と配点は、次のようになっています。

大問 内容 配点
第1問 長文読解 25点
第2問 対話文の読解 36点
第3問 英作文 18点
第4問 リスニング。最後に英語で答える問題もある 21点

※令和7年度の問題・採点基準に基づく整理です。今年度の出題形式や実施方法は、学校からの案内を確認してください。

やってみると、「時間が足りない」「読めたつもりなのに間違う」「英作文で思ったより点が取れない」といったことが見えてくるはずです。3年分に取り組めば、年度による違いも含めて、どんなテストなのかがつかめてきます。

まずは、それを知ること。点数を見て落ち込むために解くのではなく、何を勉強すれば点につながるかを見つけるために解くんです。

採点したら、「なぜ取れなかったか」まで確かめる

解き終わったら、答え合わせをします。目標点に届いたかどうかだけで終わらず、失点した理由を分けてみてください。

起きたこと 復習で確かめること
時間内に読み終わらなかった 時間をかければ読めるのか。単語や文の形が分からず止まっているのか
読んだのに答えを間違えた 本文のどこが根拠なのか。質問や選択肢を読み違えていないか
リスニングで聞き取れなかった 文字で読めば分かるのか。読んでも意味が分からないのか
英作文で点を落とした 内容・語数・文章のつながり・文法やスペルのどこに問題があるのか

特に英作文は、自己採点だけでは判断しにくい部分があります。できれば、学校や塾の先生に見てもらってください。

AIを使う場合も、その年度の問題と採点基準を示し、「どこを、どんな理由で直すのか」まで確認します。採点基準を与えずに出してもらった点数を、そのまま本番の得点だと思わないこと。判断が難しいところは先生に確認しましょう。

そして、採点が終わったら、ここからが勉強です。

読解は、解いた過去問の英文を使って鍛える

過去問を解くと、読む速さが必要だと感じると思います。

ただ、目指してほしいのは、意味を取りながら、止まらずに読み進めることです。日本語に何度も戻り、単語を一つずつ拾っていては時間がかかります。

その練習には、今、解いたばかりの過去問の英文を使います。本文を、次の四段階で読み直してください。

① 精読する。分からないところを残さない

まず、時間をかけて、きちんと読みます。

分からない単語は調べる。熟語の意味を確認する。主語と動詞をつかむ。どの言葉がどこにつながっているかを確かめる。解説や先生の説明も使って、「なぜ、そういう意味になるのか」を分かるようにします。

和訳を読んで話のあらすじが分かっただけでは、まだ不十分です。英文のこの部分が、日本語のこの意味になる。その対応まで確認してください。

意味が分からない英文を、何度も音読して済ませないこと。最初の精読を丁寧にやることが大切です。

② スラッシュを入れ、前から意味をつかむ

次に、意味のまとまりで区切り、英語の順番のまま理解する練習をします。

例えば、こんな英文です。

I learned / that we can help other people / in many ways.

私は学びました / 私たちはほかの人を助けられるということを / さまざまな方法で。

これは、前から理解するための練習用の訳です。提出する和訳答案では、自然な日本語に整えます。

スラッシュは、主語と動詞、節の切れ目、前置詞から始まるまとまりなどを手がかりに入れます。ただし、細かく切りすぎて、かえって意味が分からなくなるなら区切りすぎです。

この段階では、まだ急がなくて構いません。英文を左から右へ読み、その順番で内容を受け取る。 まずは、それを練習します。

③ 内容を理解したうえで、音読する

ここで音読です。

意味が分かり、文のつながりも確認できた英文を、内容を思い浮かべながら声に出して読みます。大きな声を出す必要はありません。小さな声でも構いません。

僕は、まず30回を目安にしてよいと思っています。ただし、一度に全部やる必要はありません。何日かに分けて取り組んでください。

大事なのは、回数を埋めることではなく、意味を取りながら滑らかに読めるようになることです。30回より前に十分読めるようになったら、次の段階へ進んで構いません。逆に、途中で意味があやふやになったら、精読に戻ります。

口だけ動かして、頭では別のことを考えている。これでは、読み方の練習になりません。

④ 黙読で確かめ、もう一度設問を見る

繰り返していると、声に出すより先に、目で次の内容をつかめるようになってくることがあります。それは、黙読に移って確かめる目安です。

ただし、目が先に進んだだけで「読めた」と判断しないでください。誰が何をしたのか、話がどうつながっているのかを、自分の言葉で説明できるかも確認します。

そのうえで、もう一度、設問を見てみる。

「ああ、答えの根拠はここに書いてあったんだ」

そんなふうに、最初に解いたときと見え方が変わってくるはずです。正解の記号を覚え直すのではなく、本文を根拠に答えられるようにしてください。

そして、別の初めて読む問題でも、同じように意味を取りながら進めるかを試す。この一連の復習が、次の読解につながります。

【無料公開】令和5年度のスラッシュ対訳・音読教材

「勉強のやり方は分かった。でも、自分でスラッシュを入れたり、訳を確認したりするのは大変だな」

そう思った人のために、今回は教材も公開します。

令和5年度の学力診断テストに出題された英文を使った、英心うえの塾の「スラッシュ対訳・音読教材」です。塾生以外の皆さんも、無料で使えます。

今回は大盤振る舞いです(笑)。ぜひ印刷して、過去問を解いたあとの復習に使ってください。

ページ 収録内容
1〜3ページ 本文①「キワニスドール」のスラッシュ対訳
4〜6ページ 本文②「AIと人間の先生」のスラッシュ対訳
7ページ 本文①の音読用英文・30回の記録欄
8ページ 本文②の音読用英文・30回の記録欄

対訳ページは、左に英文、右に日本語訳を並べています。スラッシュの区切りを対応させてあるので、「この英語が、この意味になる」と前から確認できます。太字は、授業で確認する表現です。

後ろの2ページは、日本語訳を外した音読用ページです。各本文の下には、全文を1回読むごとに「正」の字を1画ずつなぞる記録欄も付けました。「正」が六つで30回です。

この教材は、こう使ってください

  1. まず過去問を解く。 時間を測って取り組んでから、復習でこの教材を開きます。
  2. 対訳で精読する。 単語・文の形・意味のつながりを確認し、分からないところを残さないようにします。
  3. 日本語訳を隠して、前から意味を取る。 分からなくなったところだけ、右側の訳に戻って確かめます。
  4. 7・8ページで音読する。 内容を思い浮かべながら読み、全文を読んだら記録欄を1画なぞります。
  5. 元の設問へ戻る。 本文のどこを根拠に答えればよかったのかを、もう一度確認します。

30回は練習の目安です。意味を理解しながら滑らかに読めるようになったかを大切にしてください。最初から全文が大変なら、まず一段落ずつでも構いません。

ダウンロードして終わりにせず、今日、一段落だけでも読み直してみましょう。教材は、使ってこそ力になります。

リスニングは、スクリプトを読んでから聞き直す

リスニングで間違えたとき、音源をもう一度流すだけで終わっていませんか?

まずは、スクリプトを読んでください。スクリプトというのは、放送された英文を文字にした原稿です。

ここで確かめたいのは、文字で読めば意味が分かるのかということです。

読んでも分からないなら、単語や文法、読解の部分を学び直す必要があります。読めば分かるのに聞き取れないなら、その英文がどのような音で話されているかを確かめます。両方が重なっている場合もあります。

復習は、次の順番で進めましょう。

  1. スクリプトを読む。 分からない単語や文の形を確認し、内容を理解する。
  2. 答えの根拠を探す。 「ここで、この内容を言っていたんだ」と、設問と放送文を結びつける。
  3. もう一度聞く。 最初は文字を見ながら音と対応させ、その後は文字を見ずに意味を追ってみる。
  4. 聞き取りにくい部分を、まねして声に出す。 短い区間から、音のつながりや強弱、リズムを確かめる。

四つ目の練習では、音声を少し遅れて追いかけ、まねして発音する「シャドーイング」も使えます。

最初から長い放送文を全部追いかける必要はありません。内容を理解した短い部分を使いましょう。難しければ、まずスクリプトを見ながら音声に合わせて読み、慣れてから文字を見ずに追いかけてみてください。

一語ずつなら知っているのに、続けて発音されると聞き取れない。強く読まれる部分は分かるけれど、弱く短く読まれる言葉を落としてしまう。そうしたところを、自分でも声に出して確かめていきます。

何となく聞き流すのではなく、「読める英文」と「聞こえる音」を結びつける。 それを意識して復習してください。

英作文は、書く前に「答えること」を決める

次に、英作文です。令和7年度の第3問は、41語以上50語以内、18点満点でした。「字数」ではなく「語数」です。

配点は、量が5点、内容が5点、構成が3点、文法が5点。単に長く書けばよいわけでも、文法だけ正しければよいわけでもありません。

まず、相手が何を聞いているのかを読みます。自分の返答のあとに続く、相手の発言も確認してください。

令和7年度は、近くのおすすめの場所と、そこで自分が何をしたかを尋ねられる問題でした。相手は、返答を受けて「来週末にそこへ行ってみる」と答えます。

この場合、書く前に次の三つを整理すると、内容を組み立てやすくなります。

書くポイント 考えること
おすすめの場所 相手が行ける近くの場所か。会話の条件に合っているか
すすめる理由 何ができるのか。どんなよさがあるのかを具体的に説明できるか
自分の体験 そこで自分は何をしたのか。すすめる理由につながっているか

「とても楽しいです」「とてもよい場所です」だけでは、相手には魅力が伝わりにくいですよね。何が楽しいのか、何ができるのかまで書きます。

例えば、次のように、基本的な英語をつなげて書くことができます。

I recommend the library near our school. You can walk there in ten minutes. It has many English books, so you can enjoy reading them. I went there with my friend last Sunday, and we read books about animals. I think you will like it.

これは、書き方を示すための自作の練習例・45語です。施設の特徴や体験は例として設定しています。

場所を示し、行きやすさや本の種類を説明し、自分の体験につなげています。難しい単語を並べなくても、質問に合う内容を、つながりのある文章で伝えることはできます。

例文を丸暗記して、どんな問題にもそのまま使おうとしないこと。毎回、その問題で聞かれていることに合わせて組み立ててください。

添削してもらったら、同じミスを減らしていく

内容が決まったら、指定語数に収め、英文を見直します。

特に確認してほしいのは、主語と動詞、時制、三人称単数のs、名詞の単数・複数、前置詞、スペルです。普段から間違えやすいところが分かっている人は、そこを優先して見直しましょう。

内容を外した文や、意味が取れない文は、採点対象から除かれる場合があります。だから、「とにかく語数だけ埋めよう」と、関係のない英文を足すのは避けてください。

添削してもらったあとは、赤で直されたところを眺めて終わらないことです。

例えば、「canのあとに動詞の原形を置けていなかった」「過去の体験なのに現在形で書いていた」。そうやって、自分が次に気をつけることを、短い言葉で残すんです。

そのあと、直した英文を自力でもう一度書く。次の英作文では、同じミスが減ったかを確かめる。これを繰り返し、18点満点に近づけていきましょう。

また、令和7年度は、リスニングの最後にも、放送された質問に3文の英語で答える問題があり、配点は3点でした。こちらも「何を聞かれたか」「何文で答えるか」を確認して、基本的な英文で答える練習をしておきたいところです。

過去問を一つ、「ちゃんと分かる英文」に変えよう

教科書の単語を覚える。基本文を言えるようにする、書けるようにする。本文の意味を確認し、繰り返し音読する。こうした普段の勉強は、学診の英語にもつながっています。

そのうえで、今の時期は、解いた過去問を教材として使ってください。

読解は、精読して、前から意味を取り、音読し、本文を根拠に答えられるところまで。リスニングは、スクリプトを読んで、音と意味を結びつけるところまで。英作文は、質問に合う内容を考え、添削を受け、同じミスを減らすところまで。

時間はかかります。特に、最初の精読には手間がかかります。でも、ここを丁寧にやることが、次の英文を読む力につながります。

保護者の方も、お子さんに「今日、どの英文が分かるようになった?」「英作文では、次に何を直す?」と聞いてみてください。勉強の中身が具体的になっているかを、一緒に確かめられます。

今日解いた過去問の中から、まず一つ。「何となく読んだ英文」を、「ちゃんと分かる英文」に変えてみましょう。

英心うえの塾 中村大輔


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