小学生の「めんどくさい!」にどう向き合う? 学習への第一歩を後押しする声掛け
こんにちは!
英心うえの塾 二の宮本校・小学生コース長の堀江です。
皆さんのお子さまは勉強中に「めんどくさい!」と言うことはありませんか?
特に、作文や記述問題などのたくさん文章を書かなければならない問題に対して、苦手意識を持っている小学生は少なくありません。
今回は総合力養成コースの授業中にあった出来事を通して、小学生が学習に対して「めんどくさい」と感じたときの向き合い方についてお話ししたいと思います。
「めんどくさい!」から始まった作文問題
ある日の総合力養成コースの授業でのことです。
これから取り組む問題の中に作文問題があることに気付いた一人の生徒が、
「めんどくさい」
「これ、やらないといけないの?」
と口にしました。
私も実際に問題を確認してみると、そこにはグラフの内容を読み取り、気付いたことやそれに関連する自分自身の感想を書くという問題がありました。
さらに、問題のすぐ下には原稿用紙のような記入欄が用意されています。
確かに、一見すると書くことがたくさんありそうで、時間がかかりそうな問題です。
その生徒も記入欄を見ながら、
「ここ、全部文章で埋めなきゃいけないの?」
となかなか取り組む気になれない様子でした。
そこで、私はこのように声を掛けてみました。
「最後の行まで書かなきゃ!とは思わなくていいよ。半分だけになっちゃっても大丈夫。『気付いたことを書きましょう』ってあるけど、何か思い浮かんだことはある?」
すると、その生徒はグラフをじっくりと見ながら、少しずつ考え始めました。
「うーん……」
と頭を悩ませながらも、グラフに表れている各国の傾向について自分なりに気付いたことを口に出していきます。そして、その言葉を文章にしていくと……。
なんと、最初はあれほど嫌がっていた作文を、最後の行までびっしりと書き上げることができたのです!
書き始める前は、記入欄をすべて埋めることに大きな負担を感じていた様子でした。しかし、実際に取り組んでみると、最後まで書こうと意識していたわけではなくても、自分の考えを一つひとつ文章にしていくうちに、自然と最後の行まで到達していました。
しかも、最初の問題は5分もかからずに完成しました。
一度取り組み始めると、次の問題も自分の力で
実はその次のページにも同じような作文問題がありました。
そこでも基本的な流れは変わりません。
まずは問題文をよく読む。次に何を問われているのかを考え、自分が気付いたことや感じたことを言葉にしてみる。そして、その言葉を基に文章を書く。
こうした手順を踏むことで、その生徒は指定された条件にきちんと従いながら、作文を完成させることができました。
もちろん、最初から何もかも順調だったわけではありません。
それでも、取り組み始めてからは自分なりに考え、言葉を選び、最後まで書き上げることができたのです。
最初に「めんどくさい」と口にしていた姿を思い返すと、その変化がとても印象に残りました。
そして、こうした問題に対しても自分で考えながら取り組み、30分以内に最後までやり遂げられたことをとても素晴らしく感じました。
「めんどくさい」の正体は、問題の難しさだけではない?
今回の出来事を通して、私が改めて感じたことがあります。
それは、子どもが「めんどくさい」と感じる理由は、必ずしも問題そのものが難しいからとは限らないということです。
例えば、今回の作文問題にはグラフという資料があり、問題文を読み解く必要があり、さらに原稿用紙のような記入欄が用意されていました。
こうした要素が目に入ると、実際に問題を解く前から
-
「読むことがたくさんありそう」
-
「何を書けばいいのか分からない」
-
「こんなにたくさん書かなきゃいけないの?」
と負担を感じてしまうことがあるのではないでしょうか。
特に文章を書くことに慣れていない子どもにとっては、白紙の記入欄を前にして最初の一文を書き出すこと自体が大きなハードルになる場合もあります。
しかし、いざ考え始めてみると、意外と書けることが見つかるものです。
今回の生徒も最初から文章を完成させようとしたのではなく、まずはグラフを見て気付いたことを言葉にするところから始めました。
すると、少しずつ考えがまとまり自然と文章につながっていったのです。
また、作文を面倒に感じる理由は、書く量の多さや何を書けばよいのか分からないことだけではないのかもしれません。
一度書き始めた文章を、あとから修正することへの抵抗感もその一つではないでしょうか。
例えば、頭の中で考えたことをいきなり文章にしてみたものの「やっぱり違うことを書きたい」「別の言い方の方がよさそう」と思ったとき。すでに書いた文章を消してもう一度書き直すのは、子どもにとってなかなか面倒な作業です。
特に、まだ自分の考えを文章にまとめることに慣れていない子どもにとっては、何を書くかを考えることに加えて書き直す手間まで想像すると、ますます取り組む気持ちが薄れてしまうこともあると思います。
だからこそ、いきなり文章を書き始めるのではなく、まずは自分の考えを言葉にしてみることが大切です。
頭に浮かんだことを声に出してみたり、箇条書きで書き出してみたりすることで、自分が何を伝えたいのかを整理することができます。
そのうえで文章にすれば、書き始めてから何度も迷ったり、最初から書き直したりする負担を減らすことにもつながります。
もちろん、実際に文章を書いてみて初めて気付くこともありますし、書き直すこと自体が悪いわけではありません。大切なのは、最初から完璧な文章を目指すのではなく、まずは自分の考えを整理してから書き始めることです。
「まずは少しだけ」から始めてみよう!
では、作文問題などを前にして「めんどくさい!」となってしまったとき、どのように対応すればよいのでしょうか。
今回の出来事を踏まえると、まずは取り組み始めるためのハードルを下げてあげることが一つの方法になると思います。
例えば、
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「全部書こうとしなくてもいいから、まずは一つ気付いたことを探してみよう」
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「いきなり文章にしなくてもいいよ。どんなことを思ったか、まずは口に出してみよう」
-
「最初の一文だけ考えてみようか」
こうした声掛けによって、子どもが感じている負担を少し軽くできるかもしれません。
特に作文問題では、いきなり文章を書き始めるのではなく、問題文をよく読み、問われていることを確認し、自分の考えを整理してから書き始めることが大切です。
頭の中で考えていることを、まずは言葉にしてみる。
そこから文章にしていけば、最初に感じていたほど難しくないと気付くこともあります。
ただし、ここで大切にしたいのは大人が答えを教えてしまうのではなく、子ども自身が考えを整理できるように手助けすることです。
最初は声掛けがきっかけになったとしても、少しずつ自分で問題を読み、自分で考え、自分の力で文章を完成させられるようになることが目標です。
そのためにも、必要以上に先回りして答えを与えるのではなく、子どもが自分で考える時間を大切にしたいですね。
「めんどくさい」を乗り越えた経験を、自信につなげる
学習を進めていく中では、どうしても気が進まない問題や、取り組む前から面倒に感じてしまう課題に出会うことがあります。
そんなとき、すぐに「やりなさい!」と促すだけではなかなか気持ちが動かないこともあるでしょう。
だからこそまずは何が負担になっているのかを考え、取り組み始めるための小さなきっかけをつくってあげることが大切なのだと思います。
今回の生徒も、最初は作文問題を前にしてなかなか取り組む気になれない様子でした。
しかし、最初からすべてを書き上げようとするのではなく、グラフを見て気付いたことを言葉にするところから始めると、最後まで作文を完成させることができました。
こうした経験は「自分にはできないと思っていたけれど、やってみたらできた」という実感にもつながるはずです。
そして、私たち大人が目指したいのは、いつでも誰かに声を掛けてもらわなければ取り組めない状態ではありません。
最初は大人の声掛けをきっかけにしながらも、やがては自分で問題に向き合い、何から始めればよいのかを考え、自分の力で最後までやり遂げられるようになること。
そのために子どもが一歩を踏み出す瞬間を支えながら、少しずつ自分で学習を進める力を育んでいきたいと思います。
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